配達の仕事は、会社に勤めるだけでなく「自分で会社を起こす」、「個人事業主として働く」といった手段もあります。
そのためには会社に勤めている間に、資格を取得したり覚えたりしなければならないことがいくつかあります。
またそれらを覚えると会社に勤めている間でも役立つことが多いので、詳しく紹介していきます。
資格『運行管理者』の取得
『運行管理者』の資格は配送会社を起こす時に必須です。
持っている人を雇うという手段もありますが、運行管理者の資格を持っている人は少ないので、自分で持っていたほうが良いと言えますね。
配送会社に1年勤めれば受験資格を手にすることができるので、まずは1年間しっかり頑張りましょう。
試験は2~3月、7~8月の間に一回ずつ。
取得すれば独立する時に役立つ知識も得られますし、会社でも管理者への道が開けます。
試験の合格率は毎回20~25%なので、実務を通して学びつつ試験勉強をしっかりと行う必要があります。
チームリーダーや管理者をめざす
独立後は「人をまとめる」スキルが必要になります。
チームリーダーや管理者になれば会社にいながら、そのスキルを学ぶことができますよ。
人をまとめる立場になると、今まで疑問だったことや上司の言っていたことに気づく瞬間があります。
また人に何かを伝えることの難しさがわかるでしょう。それを経験しておけば将来きっと役に立つ時がきます。
「個人事業主を目指す場合は必要ないのでは?」と思うかもしれませんが、上司を「取引先」と置き換えてみると「取引先の言っていることがすぐに理解できる」というのは武器になります。
何より仕事をしていく上での経験として「人をまとめる」というのは自分を成長させる絶好の機会なので、是非、チームリーダーや管理者を目指してみましょう。
部下が成長する姿を見ると感動しますし、やりがいがもあります。それに管理者手当が出ることもありますから一石二鳥ですね。
営業スキルを身に着ける
お客様と円滑なコミュニケーションを取れるスキルを磨けば、独立後にたくさんのお客様を確保しやすくなります。
ポイントとしては、ただ仲良くなるわけではなくて「悩みや要望についてはしっかり答える」というのが大切です。
これを繰り返すとお客様との信頼関係ができあがります。
注意しなければいけないのは”できないことを無理して請け負わない”これだけは気を付けましょう。
「できますよ」と言えば、お客様は期待します。
そこにあるのは「結果」だけになるので「頑張ったんですが…」というのはまったく関係ありません。
どれだけ頑張っても「結果」がついてこなければ、せっかく築いた信頼はなくなってしまいます。
自分にできることとできないことを理解すれば、会社で働いている時にも役立ちますし、次の目標が立てやすくなりますよ。
会社の経営がどうなっているのかを理解する
会社の利益がどのようにして得られているのか理解すると、独立する時に大きな武器となります。
仕事に慣れてきたら上司に色々聞いてみましょう。
利益を上げる仕組みが分かるようになると、独立するには「いくらで契約するべきなのか?」「どのぐらいの商品を運べば良いのか?」などがはっきりとわかります。
そうすれば自然と自分が目指す事業の形がより具体化できるはずです。
また、会社がどのように成り立っているのかが分かると、自分の給料にも納得できますし、「なぜこの作業をしなければいけないの?」と疑問に思っていたことが理解できるようにもなります。
同僚と意見交換をする
軽配送の仕事は一人で作業する時間が長いので、個々のドライバーが独自の考えを持って仕事をしていることが多いです。
わかりやすく言うと「会社に勤めていながら個人で仕事をしている」という考え方になってきます。
なので、同僚は、自分では気づいていないアイデアや意見を持っていたりします。
最初は愚痴を聞いてもらったり、アドバイスをもらったりするだけですが、入社してしばらくすると「こうすればもっと効率が良くなるのでは?」などという会話も生まれてきます。
そこで、会社に提案してみるというのも一つの方法で、自分の意見が通ることがあれば「実際に経営している人も納得した」ということで、大きな自信につながります。
会社にとってもプラスだし、ちょっと言い方は悪いですが、自分にとってはノーリスクなので、どんどん良いと思ったことは主張してみましょう。
「自分の主張を繰り返していたら知らない間に管理者になっていた」なんてこともありますからね。
トラブル回避の方法やトラブルが起きた後についてしっかり学ぶ
会社にいる間は会社が責任を持ってくれますが、独立したら全て自分の責任となります。
会社がどのようにトラブルを対処しているのか、従業員の期間にしっかりと学んでおきましょう。
それには朝礼やミーティングで発信される内容について「なぜ?」という疑問を持つと良いです。
「言われたからやる」という感覚でいると、なんでやるのか理解していないため、トラブルが起きやすくなりますし、自身の成長にもつながりません。
逆に、内容を理解していれば自分の身を守ることもできますし、独立後にも必ず役立ちます。配送業者で一番大きなトラブルは事故です。
事故は起きてほしくありませんが、運転している限り可能性はゼロではないので「会社で事故が発生した」というのは経験することでしょう。
その時、どのように対応したのか?というのをしっかり学んでおけば、後に活かすことができます。
このように。軽配送会社で働くと、独立する時に役立つ知識を学ぶことができます。
日々の仕事をただこなすだけでなく、目的をもってステップアップしていくことが可能なので、頑張っていきましょう!